2006年11月29日水曜日

オリンピック種目

国際オリンピック委員会(IOC)の理事会が28日に開かれ2010年のバンクーバー冬季五輪でスキークロスが新種目として採用されることが決まった.

スキークロス採用へ

このニュースをみてIOCのウェブサイト詳細を確認した.
そうしてわかったことは,採用されたのがスキークロスだけ.
不採用がきまったのが,バイアスロンのミックスリレー,ボブスレーとスケルトンのチーム競技,ルージュのチーム競技,アルペンスキーのチーム競技,これらは従来からの競技と同じ参加者,メダリストになるだけという理由のようです.また同じく不採用が決まったカーリングのミックスダブルス,女子スキージャンプは国際的な普及がまだだという理由.しかし女子スキージャンプは将来の採用に含みがもたされた.

一方,気になるスキーオリエンテーリングは早々と2014年の競技の検討にも加えないことがきまった.同じ仲間には山岳スキー競技とウィンター・トライアスロンである.どんな競技なのかぴんとこないあたりは,一般の人にとってスキーオリエンテーリングも同じなのであろう.

いまどき採用されるかどうかは,従来から言われている国際的な普及度ばかりでなく,メディア受けし観客受けが望まれるのが現状である.今回スキークロスが採用されたのは,トリノ五輪で新しく実施されたスノーボードクロスが好評だったことが影響したといわれているそうだ.スキークロスもスノーボードクロスも一度に複数の競技者がスタートして複雑なコースをすべり降りてくるというものだ.オリエンテーリングをそんな形にするとしたら,前回のエントリーで紹介したスウェーデンのインドアスプリントのセミファイナルのような形式のコースになるのだろうか.名づけるとしたらスプリントクロスかな.

メディア受けを目指してノルウェイではMicrOという形式の競技が盛んになりつつある.ひとつのコントロールの周りにおとりのコントロールをおいて,まちがったコントロールでパンチをしてしまった場合は,ペナルティループと呼ばれる数百メートルのレーンを余分に走らなければならないというルールの競技だ.来年のワールドカップノルウェイ大会では大々的なTV中継の中心にすえることになっている.

スプリントクロスにしてもMicrOにしても,オリエンティアが見ていれば面白いかもしれないが,一般の人からみてどうなのかがなんにしても肝心なことになる.そこで面白くなければオリンピックなど考えるだけでも徒労になってしまうのかもしれない.

話は元に戻るが,国際的な普及度を図る目安に国際競技団体の加盟国数がある.日本オリンピック委員会のサイトにはオリンピックでの実施種目とIOCの承認競技団体の一覧に各競技団体の加盟国数が掲載されている.こちら.これをみるだけでもオリエンテーリング界の努力がまだまだ足りないのだなと感じる.日本にいると人ごとのようにも思ってしまうが,突き詰めて考えるとオリエンティアひとりひとりの意識から始まることだと思う.


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