2008年10月28日火曜日

オリエンテーリング教室

昨日はオリエンテーリングを部活動として取り組まれている小学校にお邪魔しました.参加した子どもたちは学校に隣接した山に組まれた約1kmのコースを元気に走り回っていました.
指導されているのはその校区にお住まいのベテランオリエンティア.月に2回の活動がもう10数年続いているとのこと.
こうした地に足のついた普及活動には本当に頭が下がります.熱心に指導されるお姿と子どもたちの元気さに刺激を受けてきました.ありがとうございました.



2008年10月25日土曜日

【参加記】目次


オーリンゲン参加記の目次です.




【参加記13】O-ringen 2008 の記録

2008年のオーリンゲンはその規模で様々な記録がでました.ここではその規模を数字で振り返ってみます.






参加者数は24375人.この数字は史上2番目の数.2007年が13793人なので大幅増を果たした.会場は人人人.
この数字にはミニクナットは含まれていない.

そのほかに
●5日間のコントロールの合計は1,242個.
●参加者がコントールでSIをピッとした回数は1,046,055.
●フィニッシュでリーディングユニットがSIを読み取った回数は103,825.

ミニクナットの参加者数も記録的.
1日目 980人,2日目 1270人,3日目 1250人,4日目 1050人,5日目 1190人
子どもだけでこれだけの参加者数があったということ.日本では信じられない数字.

●イベントセンターに臨時で設置されたスポーツショップの売り上げ

450万クローネ(7200万円)

●開催地であるダーラナ地方への経済効果

2億5百万クローネ(32億8千万円)

レートは大会開催時の16円/SEKで計算 

●成績(Winsplits Online) 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目
Winsplits OnlineのデータはLapCombat2にトランスポートできます.しかしオーリンゲンでは参加者数が多すぎたせいか,秀逸なLapCombat2をもってしても正常作動しませんでした.

地図・ルート(RunOway) 左の枠内のStarta RunOwayをクリックして,大会名称から選択

2008年10月22日水曜日

【参加記12】2009年はスモーランドへ

2009年のオーリンゲンはスウェーデン南部のSmålandスモーランド地方のEksjöエクショーで開催されます.エクショーのオーリンゲンは1972年に日本人が初めて参加したオーリンゲンの開催場所.オリエンテーリングのいろはをオーリンゲンから学び始めた日本のオリエンテーリングの原点ともいえる場所です。イベントセンターを中心に5日間すべてのテレインが隣接し,会場も二か所だけで実施される.とてもコンパクトな大会のようだ.また途中で休息日があるのも特徴的かもしれない.観光にでかけるのにもうってつけ.

大会のプロモーションビデオがこちらで見られる.
http://www.orientering.se/webbtv/default.asp?a=1105708&em=151883


ストックホルムからX2000でヨンシェピンまで行き、乗り換え。割と便利なところ.ヨーテボリまで飛行機で入り、そこからレンタカーもいいかもしれない.





2008年10月18日土曜日

【参加記11】トムテランド

トムテランドはTomtelandとスウェーデン語で書き、英語ではSantaWorldという.つまりサンタクロースのテーマパークです.事前の調べでは、日本語のサイトもあるほど、サンタ好きな日本人も十分に客の対象としているようでした。
トムテランド訪問は今回の旅行で唯一の観光といえるもの。行く前から長女がとても楽しみにしていました。オーリンゲンタウンのセーレンからトムテランドのあるモーラまでは100km弱。曇りがちの天気のなか、道路混雑もなく快適なドライブ。

園内はサンタクロースにちなんだ建物が並び、そこにプレゼントを世界中の子どもたちに届けるための道具などが展示されている。広場のまんなかにはメイポールが立ち、その周りで子どもたちのダンスタイムがあったり、またステージでは寸劇がおこなわれていました。ところが寸劇はすべてスウェーデン語。様子を見ているとなんとなくストーリーの想像はつくのですが、スウェーデン人の子どもが大多数を占めるとはいえこれでは外国人のお客さんには不親切。それでも施設ひとつひとつは興味深いものが並んでいるのですが、
トムテランドのウェブサイトにはスウェーデン語のほかに英語、ドイツ語、日本語まであっても、現地ではスウェーデン語ばかりなのに,入園料が大人も子どもも165SEK(約2640円)とは強気です。

帰りとき娘に楽しかったことを聞いてみたら、ふわふわだったとのことでした。ちょっとがっかりな気もしますが、それだけでもあればよかったかなというふうに感じます。
帰り道ではシリアン湖を観光して、途中の森でブルーベリー採りを楽しんで帰りました.

これはサンタの家
サンタのそりにのって大喜びの娘たち
メイポールでのダンス
寸劇.スウェーデン語ばかりなので内容は不明.
お休み中のサンタさん
長女のイチオシ?ふわふわ.国境なく子どもたちに人気.
トムテランドそばのスキー場からメーラレン湖を望む.そのスキー場のある山はハイキングのお客さんもよくあるみたい.
ブルーベリーをとっています.

【参加記10】ミンナ・カウッピと対面

今年のオーリンゲンで一番ともいえるトピックは,世界チャンピオン,ミンナ・カウッピと対面したことです.2日目の夕方に開催されたワールドカップを観戦し,表彰式も終えて宿に帰ろうとしたところでした.駐車場へ向けて歩き出すと,長女の目の前に横から花束が「はい,プレゼント」って差し出されました.驚きつつ差し出された方を見ると,ミンナ・カウッピが立っていました.
次女の名前,「美那」は6月生まれにちなんで「水無月」の音から取ったものですが,ミンナ・カウッピにちなんだこともよく指摘されそのとおり.そんなミンナ・カウッピが目の前に現れたんで家族一同で大興奮(といっても子供はきょとん).次女の名前の由来を説明し,記念撮影をさせてもらいました.事情のわからない次女は写真のとおり,逃げ出そうとしていました.
ワールドカップはレースを見るだけで帰ろうかと予定していたのですが,どういうわけだか表彰式も見ていきたいと言った長女の殊勲でありました.

【参加記9】ゴール

オーリンゲンのゴールレーンは長い!直線部分だけで200mぐらいはありそう.しかもそのレーンは8つにわかれている.自分の目指すレーンは,ゼッケンについているスポンサーのロゴマークが表示されているところ.パンチングフィニッシュなのだし,どのレーンでもいいじゃないかとは思うのだけど,ちゃんと正しいレーンに入りなさいと注意書きがわざわざあった.




フィニッシュをすると巨大のゴールテントに入っていき,その入り口でSIの読み出しを受ける.ここの役員は医療用の薄手の透明な手袋をしていた.参加者の出血からのなんらかの感染を防ぐという意図なのだろうか.






SIの読み取りで何らかのエラーがでた参加者はテント出口わきのレッドゲートを訪れて調査をしてもらいます.
Inskolningに初めて挑戦した3日目,当日参加の申し込みを会場でしたときに父親のSIで登録してしまった長女はエラーがでてしまい,このレッドゲートのお世話になりました.父親のSIはすでに大会参加者のデータベースに登録されているので,違うクラスで,しかもその日は二度目の使用なので,エラーがでてしまったようです.翌日からは長女専用のSIをレンタルしました。

2008年10月15日水曜日

【参加記8】子育て支援サービス

オーリンゲンには多くの家族が参加しています.両親が走っている間,一人にしておけない子供も会場にはいます.そのために会場には託児所が設けられています.

託児所で遊ぶ子どもの多さには驚嘆するし,こういうファシリティを見るとスウェーデンの文化を感じます.
加えて託児所のセキュリティの高さは驚きに値します.周囲をフェンスで囲まれて入り口以外からの入退場を完全に遮断しているばかりでなく,入退室管理にはコンピュータが用いられ,また預けられる子供はおそろいのTシャツを着せられて見分けができるようになっている徹底振り.もちろん誓約書があります.託児所の中は砂場があったり,小さな遊具があったり,幼稚園の園庭のような雰囲気でした.珍しいと思うものには,のこぎりやかなづちで工作をさせるスペースがありました.これはトムテランドにいったときにも見られましたので,スウェーデンで子供に人気があるアトラクションなのでしょうか.


オーリンゲンではクラブでまとまって移動しやすいように,クラスが異なってもだいたいクラブで同じスタート時刻にまとめられます.しかしながら託児所にも預けられないほど小さい子供がいる場合に,両親のスタート時刻を大きく離して設定するというサービスがあります.英語の表示ではFamily drawとなっていました.日本でも育児支援などが自治体の施策として実施されておりますが,そのオーリンゲン版という感じがします.
我が家には1歳1ヶ月の娘がいましたので,このFamily drawを申し込みました.ところがほとんどトップスタートとラストゴールという感じで,まったく問題なく子供の引渡しに成功しました.しかし会場での滞在時間が長くなりすぎるというデメリットもあります.

ちなみに夫婦のスタート時刻はつぎの通りでした.
父 13:59 11:48 08:40 09:47
母 08:37 10:12 12:41 12:54

Family drawは4日目までのサービス.5日目はチェイシングになりますので,そのサービスはありませんでした(ちゃんとは未確認).二人ともチェイシングに残ってしまったものだから,最終日は他の日本人参加者の方々にご協力をいただき子守をお願いし,無事に出走することができました.

スウェーデンで開催されたWOC2004のオーガナイザーのなかに,我が家の長女の誕生日と数日違いの誕生日の長女を持つ家族がいました.その家族もこのオーリンゲンに参加しており,父親が普通のクラス,母親がMotionクラスに参加していました.そこの家族には6歳の長女のほかに4歳の次女がいますので,このようにどちらかの親が,スタート時刻の指定がないMotionクラスに出場するというのも,子供の面倒を見ながら参加する保護者オリエンティアとして選択肢になるかもしれません.


託児所の入口の入退場管理
誓約書
託児所の砂山
写真は”Tidningen O-Ringen Nr 3/2008”から

【参加記7】キッズO

ミニクナットが幼児向けのキッズOにあたりますが,少しだけ地図が読めるようになってきた子供向けのクラスがあります.こちらは普通のクラスの雰囲気に近くなりますが,保護者が同行してもよく,任意の時間にスタートができます.

そのキッズOも大きく二つに分かれます.Inskolning(以下Insk)というクラスとU1~U4のクラスです.Inskはほとんど道を進むようなコースになっており,コントロールはその分岐においてあります.ルート途中の分岐を正しい方向に進むと,スマイルマークの表示がしてあり,間違ったほうにいくとアングリーマークが表示してあります.ゴールをするとラップタイムは知らされますが,正式なタイムとは認められずに成績表ではGood Jobという意味のスウェーデン語が表示されます.ちなみにスウェーデン語のinskolは英語のschoolのこと.


もう一方のU1,U2,U3,U4の四つのクラスもInskolningと同様に保護者の同行ができます.U1はInskとほぼ同じコースで,数字の大きなクラスほど,距離,難易度が上がってきます.

これにでている子供たちはよく走ります.こういう低年齢からの速く走る習慣がシニアでのスピードの差につながっているかもしれません.


ひとつ、親ばか.4日目のInskは563名の参加者でした。それに出場した長女、なんと8~9のレッグで17位という順位を獲得していました.これが将来に続けばいいのですが...


スマイルマークとアングリーマークですが、スウェーデン連盟のサイトのどこかでその画像が配布されているのかと思い探してみたところありませんでした。あるときパソコンをいじっているときに発見。WindowsのフォントWingdingsのなかにありました。"J"と"D"をWingdingsに変換するとでてきます.Inskではこの文字を大きなフォントで印刷していただけだったのでしょう。





ここからスタートレーンにはいっていきます.









地図はこんなふうに置いてあります.これはレーンの出口から後ろ向きに撮っています.少しわかりにくいですが,一番手前がInskの地図でそのバスケットには保護者用の白黒コピーの地図が用意されています.







Motionクラスなどフリースタート方式のクラスばかりのスタート地区のため,どの参加者も思い思いにスタートしていきます.









保護者がついてコースをまわり,









こんなふうに教えながら,やっています.









キッズOでもゴールは一般クラスと同じです.










これがスマイル
マーク.正しい道を進むと現れます.








これがアングリーマーク.間違った道へ行ってしまうとでてきます.






第2日目 キッズOの地図


Inskolning








U1








U2








U3








U4

2008年10月8日水曜日

【参加記6】リフトでスタートへ

今年の目玉のひとつがスタート地区への移動にリフトを使うことでした.スキー場の高速リフトに乗って標高差200mを一気にあがりました.ところが2万人を超す参加者を動かすとなると,さすがの高速リフト2機を稼動させても,待ち時間が1時間の時間帯もありました.一方で歩いて登ると1時間弱.
登りきると森林限界を超えた原っぱが広がっています.スタートの反対側の尾根には走り回っているランナーも見えます.


上の写真は”Tidningen O-Ringen Nr 3/2008”から





リフトはフル稼働.この写真はたまたま空席ありです.








歩いて上れば40分,標高差約250m登るのはかなり疲れるはず.








山頂に近づいてきました.スタートを待つ人々や,反対側の尾根に走る選手が見えました.







下の動画はオーガナイザーによってYouTubeにアップされているものです.
4日目の様子がよくわかります.



またオーガナイザーがYouTubeに設けたチャンネルのアドレスはこちら.http://jp.youtube.com/oringen08
いろいろな映像を見ることができます.

2008年10月5日日曜日

【参加記5】ミニクナット

ミニクナットは,目印をたどっていくいわゆるキッズOなのですが主眼は森の中を楽しんでくることにあるようでした。第1日目のミニクナットは会場がバーサロペットのスタート地区であったのでそれにちなんだコースになっていました。目印のサインにはバーサロペットのコース上の町とそこまでの距離が表示してありゴールするとバーサロペットを完走した気にさせるようなしかけです。またコース途中にはクロスカントリースキーの板やロープで作ったトンネルや迷路を通過したりと子供にあきさせない工夫がありました。

なんと第2日目のミニクナットでは途 中でパンケーキのサービス!地元クラブの子供たちが、森の中に携帯コンロを持ち込んでパンケーキを焼いてくれるのです。参加している子供たちは大喜び。そ の日のコースの目印は動物の絵でした。それがウサギの目印のときには絵だけではなく、地面ににんじんが点々と置いてありました。
とにかく子供が喜ぶ仕掛けを余すところなく提供する姿勢にとても感心しました。

今年のミニクナットで驚くことは
ミニクナットの参加者が大変に多く第2日目には約1300人の参加者があったとか。さすがはオーリンゲンです。





ミニクナット用の地図(1日目)









ミニクナット用の地図(2日目)







スタート地点.ここで参加費を払い登録して,ゼッケン,地図,SIを受け取り,スタートしていきます.







1日目のサイン.これを目印にコースをたどります.表示の内容はバーサ・ロペットにちなんだもの.







木々にロープをはって作った迷路








XCスキーの練習用トラック?








XCスキーの板で作ったトンネル









XCスキーのストックをまたぐ









崖をよじ登ります